美肌・美白について
ご自宅でお使いいただける美肌・美白外用薬(塗り薬)です。

肝斑、炎症後色素沈着、シミ、そばかすでお悩みの方や美白したい方など、自身でいろいろ試したが効果が見られなかったり、より効果が欲しいという方は、皮膚科にて受診することをお勧めします。 当クリニックでは、ハイドロキノンとトレチノインの2種の軟膏を処方しており、セットで使用するとより効果的です。
また、レーザー治療などに抵抗がある方でも塗り薬ですのでお気軽に治療にのぞめます。
美肌・美白の種類と特長
-
老人性色素斑 加齢に伴って皮膚の代謝が衰えてくると、紫外線などで増えたメラニン色素が排泄できなくなってできる小さなシミです。顔や手の甲、腕の外側、背中など日のよくあたる部分にでき、大きなものは直径数cmになります。
-
そばかす(雀卵斑) 顔に小さな斑点が広がる「そばかす」は遺伝的な要因が強く、季節によって色が濃くなったり、薄くなったりします。色白の人にできやすい傾向があり、5歳くらいから出始め、思春期にかけて濃くなります。
-
炎症性色素沈着 ニキビや虫刺され、やけど、湿疹などの炎症が生じた際に、表皮のメラノサイトが活性化され、通常よりも過剰に生成されたメラニンが肌に蓄積されてシミになったものを「炎症性色素沈着症」といいます。
-
肝斑 主に頬骨の高い部分に左右対称にできる境界のはっきりしないぼやけた褐色のシミで、主な原因は女性ホルモンの乱れと考えられ、肌への刺激で濃くなることがあるので、正しいスキンケア、紫外線予防などが大切です。
美白治療のハイドロキノン
美白効果が非常に高く、高い安全性を持っている軟膏です。

ハイドロキノンは、非常に強い美白作用がある成分で、シミの原因であるメラニン色素を合成するチロシナーゼの働きを阻害する作用と、メラニン色素そのものを淡色化する還元作用を有する。即効性が高く、メラノサイトの働きを阻止して美白に導くことから「肌の漂白剤」とも呼ばれています。
日本では2%までの配合が厚生労働省により許可されているため、市販の化粧品にも含有されたものが販売されています。それ以上の濃度のハイドロキノンは病院での処方が必要となります。
ハイドロキノンの美白効果
- ●チロシナーゼの働きを強力に抑制する。
- アルブチン、コウジ酸、エラグ酸、ルシノール、ビタミンC誘導体、プラセンタエキス、油溶性甘草エキス(グラブリジン)などの一般的な美白成分と比較して約100倍あるといわれています。
- ●ハイドロキノンはメラニン色素を淡色化する「還元作用」をもつ
- ハイドロキノンには強力な還元作用があり、自らが酸化してメラニンを還元することで、すでにできてしまったメラニン色素そのものを薄く淡色化する働きがあります。
- ●メラノサイト(メラニン細胞)の機能を低下させる
- ハイドロキノンはメラニン色素を産生するメラノサイトそのものの働きを停止させて、メラニン色素を作り出す機能を低下させていく働きがあります。
使用前の注意事項
- 肌質に合わない方だと湿疹や発赤の原因になることがあります。
かならず目立たない肘の内側もしくは顔面耳横などでパッチテストを行い、異常がないことを確かめてご使用ください。 - 塗ってすぐに紫外線を浴びると肌に炎症が起こることがあるので、夜洗顔後に気になる部分に薄く塗るようにして下さい。
- 開封後は冷蔵庫で保管し、酸化して褐色に変色したものは使用しないでください。
総合的な美肌治療のトレチノイン
古い角質を除去し皮膚の生まれ代わりを除去し、皮膚の生まれ変わりを促進する軟膏です。
トレチノインは、ニキビやニキビ跡、シミ、小じわ、毛穴の目立ち、毛穴の黒ずみなどを多種多様な肌のお悩みに効果のある総合的な美肌クリームです。
トレチノインはニキビ治療に非常に有効で、皮脂腺の機能を低下させ、毛穴をふさいでいる角質をはがすことでニキビを治していきます。 非常に有効な治療薬として、欧米においてはニキビ治療の第一選択薬になっています。
シミそばかすなどあらゆる色素沈着に有効
- シミ、そばかす
- ニキビ、ニキビ跡
- けがや手術後の色素沈着
- 老人性色素班など
トレチノインの作用
- 角質をはがす
- 表皮の細胞分裂を促進し皮膚の再生を促す
- 皮脂腺の働きを抑え皮脂の分泌を抑える
- 真皮のコラーゲンの生成を促し皮膚のタルミや小ジワを改善する
- 表皮内でヒアルロン酸などの分泌を高め皮膚をみずみずしく保つ
当クリニックではナノエッグトレチノインを取り扱いしています
高温や光で劣化しやすく保存が難しいとされていたトレチノインをナノサイズのカプセル(10-15nm)に閉じ込めて安定化したものです。
カプセルから少しずつ有効成分が放出(徐放性)されるため、これまでのトレチノインより刺激や炎症などの副作用が軽減されています。
皮膚への浸透性がよく、効果も持続しやすくなっています。常温で1年間保存が可能です。
トレチノイン使用上の注意点
- ●一日一回の使用として下さい。
- 基礎化粧品などで保湿を行った後、気になる箇所にご使用下さい。朝の使用は禁止ではありませんが、なるべく夜のケア時にお使い下さい。
- ●目に入らないように十分に気を付けて下さい。
- 目の下、目尻に御使用の際は、目に入らないように十分に気を付けて下さい。もし入ってしまった場合は、流水で十分に洗い流して下さい。炎症・かゆみ等が発症した場合は、使用を中止し、すみやかに担当医にご相談下さい。
- ●外出時には必ずUVケアを
- トレチノインは、紫外線により刺激を感じることがありますので、外出時には必ずUVケア(日焼け止めクリームの使用や帽子、サングラスの着用)をして下さい。
- ●妊娠中、妊娠予定のある方とパートナーは使用できません。
- トレチノインは妊活中、妊娠中の方は使用できません。現在すでにトレチノインをご使用の方は避妊を行ってください。
- ●赤みや刺激感、かゆみなどが出やすいお薬です
- 炎症(発赤)やかゆみが生じることがありますが、使用後3~7日前後で発症し、その後は収まってきます。赤みが強い場合等は、1日毎もしくは2~3日に1回の使用に変更し様子を見てください。
- ●擦ったり剥いたりしないようにしてください。
- 皮膚の代謝がよくなり、皮膚が剥けてくることがあります。擦ったり剥いたりしないようにしてください。反応は使用後通常3~7日で納まってきます。
- ●直射日光は避けてください。
- 常温で保存できますが、 直射日光の当たらない遮光下での保存 (アルミパック等)をお願いします 。
ハイドロキノンとトレチノインの併用によるシミ治療
シミ治療には、ハイドロキノンとトレチノインを併用すると効果的です。

併用が効果的な理由は、トレチノインによって表皮の細胞を活性化して今あるメラニン色素を外へと押し出し、新しい皮膚に生まれ変わり、ハイドロキノンが新しいメラニン色素を生成を抑制、白くするからです。
そうすることで、メラニン色素の少ない、綺麗な新しい皮膚に表皮が生まれ変わります
αリポ酸クリーム
真皮でのコラーゲン分泌を促進し、健常なコラーゲンを再生

αリポ酸(チオクト酸)は、細胞に存在して生体のエネルギー産生に関わります。また、αリポ酸は抗酸化作用とアンチエイジング作用があります。体内で産生されますが、加齢と共にその量が減少してきます。
当院で採用しているαリポ酸クリームは、聖マリアンナ医科大学難病治療研究センターで開発されたナノカプセル化した製剤のため、皮膚浸透性が良好で高濃度のαリポ酸を十分に補給できるようになっています。
- 表皮内でのヒアルロン酸などの粘性物質の分泌を促進し、皮膚の水分保持を高めます
- 真皮でのコラーゲン分泌を促進し、健常なコラーゲンを再生します
- 表皮の新陳代謝を促進して、色素排出の効果があります
- 直接皮膚へ塗布すると、皮膚老化(クスミ、シミ、シワなど)を防止して、皮膚の弾力や質感を改善することが期待できます。
料金のご案内
初診料・再診療
- 初診料…2,500円
- 再診療…1,000円
※学割の場合、学生証の提示が必要となります。
品名 | 価格 |
---|---|
ハイドロキノン5g | 2,000円~ |
トレチノイン5g | 3,000円~ |
αリポ酸クリーム10g | 3,000円 |