いぼ(尋常性疣贅)について
「ヒトパピローマウイルス(ヒト乳頭腫ウイルス)」と言われるウイルスが、小さな傷口から皮膚に入り込み感染して発症します。
外傷を受けやすい露出部、とくに手指、足底、膝、顔面が好発部位です。
うおのめに似ていることがありますが、削るとうおのめと違って出血しやすいので、簡単に区別できます。しかし、古いいぼでは角質が厚くなって区別が難しくなります。一般に子どもにうおのめができることは少なく、いぼのことが多いです。
治療は、液体窒素でいぼを凍結、融解(ゆうかい)する凍結療法が一般的で、定期的にいぼがなくなるまで行います。漢方薬のヨクイニンの内服や角質を溶かす貼り薬を凍結療法に組み合わせるとさらに効果的な場合もあります。
難治性で数が少ないものは手術的に取り除くこともあります。保険治療で改善しないものは保険外の治療方法を選択することもあります。
(保険外治療ではビタミンD3軟膏外用療法、フェノール液外用療法、モノクロロ酢酸外用療法があります。治療の適応があるかは診察での判断になります。)