尋常性白斑について
尋常性白斑は免疫の異常により肌の色が白く抜ける病気です。
皮膚の色が抜けて白くなる病気です。尋常性白斑の原因ははっきりと解明されていませんが、メラニン色素を作る色素細胞が減少したり消失することで発症します。
悪性貧血、糖尿病、萎縮性胃炎、バセドウ病や橋本病などの甲状腺の病気などに合併して発症することあります。
白斑の約6割は尋常性白斑ですが、その他に加齢によって発症する老人性白斑、生後まもなく発症する脱色素性母斑、湿疹や日焼けの後にできる炎症後白斑などがあります。
尋常性白斑は見た目に関わる病気のため、精神的なストレスや苦痛を伴うことがあります。
当院での治療
ステロイド(塗り薬)
1日2回患部に塗布します。長期で使用した場合は副作用が問題になることがあります。
発症して長い時間が経った病変には効果がないことがあります。
白斑の治療に第一選択として最も広く行われています。
活性型ビタミンD3(塗り薬)
なぜ効くのかははっきりとは分かっていません。ステロイド外用薬と比べて副作用が少なく比較的使いやすい薬剤です。光線療法とよく併用します。
タクロリムス(塗り薬)
ステロイド外用薬と比べて副作用が少ない薬剤です。1日2回患部に塗布します。
紫外線療法
白斑部に紫外線を照射することでメラノサイトを活性化させます。当院ではエキシマライトの照射を行っています。
1週間に1回照射していただくと効果的です。顔・首・体幹の方が四肢よりも効果が出やすいです。
手術
当院では行っていません。白斑部に身体の別の部位から正常な色素がある皮膚を移植する手術をすることがあります。